台湾インバウンド広告の種類とメディアランキング
「インバウンド広告」とは日本へ旅行する外国人をターゲットにした広告のことです。
インバウンド広告の目的は訪日観光客に対して観光スポット、お店、サービス、商品などを「認知」してもらい、商品の購入やサービス利用などマーケティングに繋げることです。
現在日本各地を訪れる訪日観光客は増加していますが、「認知」してもらえなければ「消費」に繋げることはできません。「認知」してもらうためにインバウンド広告を活用することで、大きなリターンを期待できます。
では、台湾人訪日観光客は情報をどのように取り入れ、日本旅行の際に活用しているのでしょうか?どうすれば台湾人に日本の情報を「認知」してもらうことができるでしょうか?このことを理解することで台湾向けにインバウンド広告を効果的に掲載することができます。
台湾人がブランドを発見するメディアのランキング
下記のデータは台湾のインターネットユーザー(16歳から64歳)が新しいブランド、製品、サービスを発見するチャンネルまたはメディアのランキングです。
メディア・チャンネル | 台湾での割合 (%) |
---|---|
検索エンジン | 42.1 |
口コミ | 36.2 |
ウェブサイトの広告 | 29.6 |
テレビ広告 | 28.7 |
ソーシャルメディア広告 | 27.3 |
モバイルアプリの広告 | 27.2 |
ソーシャルメディアのコメント | 25.5 |
ブランドのウェブサイト | 25.3 |
有名人の推薦 | 23.8 |
消費者レビューサイト | 22.6 |
製品比較ウェブサイト | 22.2 |
テレビ番組と映画 | 21.0 |
オンラインビデオのプレロール広告 | 19.5 |
専門ブロガー | 17.4 |
データ引用:GWI(第3四半期2023年)。インターネットユーザー調査の結果に基づく。
台湾インバウンド広告の種類
台湾人に商品やサービスを認知してもらうために、使用できる台湾インバウンド広告にはどのような種類があるでしょうか?上記のデータから重要度順に発表します。
No.1 台湾SEO
SEOがインバウンド広告?という感じがするかもしれません。しかし、台湾人がブランド発見に利用するメディアの第1位は「検索エンジン」です。具体的にはGoogleが92.2%のシェアを占めている(下記のページ参照)ためGoogle向けに中国語のSEO対策を施すことが最優先されます。
積極的な「インバウンド広告」前にまず基本である自社のWebサイトをきちんと台湾の中国語(中文繫体字)に翻訳し、台湾向けのサイトを運用すると同時に、台湾向けのSEO対策を行うことで、上記メディアランキング第1位の「検索エンジン」からの流入を促すことができます。
注意点として、中国大陸の中国語と台湾の中国語では微妙な相違があるため、台湾向けには台湾人ネイティブに翻訳してもらうことが理想です。また、日本語のWebサイトの内容を直接翻訳しただけでは、台湾人がよく使用するキーワードが漏れている可能性が高いため、台湾人が使用するキーワードを分析することをおすすめいたします。
No.2 インフルエンサー施策
台湾で人気のインフルエンサーにサービスや商品を紹介してもらうことで、台湾人に直接「認知」してもらうことが可能です。
上記データ中、2位「口コミ」、5位「ソーシャルメディア広告」、7位「ソーシャルメディアのコメント」、9位「有名人の推薦」、10位「消費者レビューサイト」、14位「専門ブロガー」がインフルエンサーに関係しています。
なお台湾で使用されるソーシャルメディアはFacebookで85.1%のシェアを占めています。数万人、数十万人のフォロワー数のいるインフルエンサーにFacebook投稿をしてもらうことで、「認知」してもらうことができます。Facebook投稿だけでなく、その投稿に対してFacebook広告を組み合わせることで効果を更に高めることができます。Facebook投稿には通常「いいね」だけでなく、コメントもつくため「口コミ」効果も発生します。
台湾人はブログ記事等のレビュー記事も参考にするため、インフルエンサーにFacebook投稿とブログ記事の両方を投稿してもらうことで効果を更に高めることが可能です。ブログ記事は検索エンジンからのアクセスが得られるため、「検索エンジン」対策にも有効です。自社の中国語サイトを準備するのが予算的に難しい場合は、人気インフルエンサーにブログ記事を書いてもらうこともできます。
台湾では「ブログ」が定着しており、YouTube動画が人気の今でも、時代遅れにはなっていません。専業ブロガーといって、プロとしてブロガー活動しているインフルエンサーが多数おり、フォロワーとの信頼関係を築いているため、その効果は絶大です。
No3 ウェブサイトの広告(Google広告)
台湾インバウンド広告の第3位はウェブサイトの広告つまりGoogle広告です。自社の中国語サイトのランディングページなどに対してGoogle広告を掲載することができます。そうすることで台湾SEOが成功していない初期の段階でも、積極的に認知してもらうことが可能となります。Google広告は広告掲載地域を台湾のみ等に限定できるため、費用対効果が高く、予算がコントロールしやすいというメリットもあります。ただ、長期的にはやはり台湾SEOや台湾人インフルエンサーを起用したマーケティング施策の方がコスパは高くなります。
テレビ広告
テレビ広告が4位にランクインしていますが、費用対効果を考えたときに、インバウンド広告として企業やお店が利用するには敷居が高いと言えます。日本のTV広告より費用が高い場合もあり、チャンネル数が日本よりも多いため、台湾で的確にTV広告を運用するためには信頼のおけるエージェントが重要となります。自治体等が観光地全体のアピールする際に活用することもできます。
台湾のテレビ広告費用相場については下記のページをご参照ください。
まとめ
台湾では「検索エンジン」を利用してもブランド発見の割合が高く(42.1%,日本38.8%)、検索エンジンからの流入を確実に得るために台湾向けのSEOが重要なインバウンド広告の一つになると言えます。さらにインフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうことで、ソーシャルメディア、ソーシャルメディア広告、口コミ、レビュー記事等の複数の効果を得ることができます。このように台湾人の情報収集の特性を理解することで台湾インバウンド広告の選択に活用することができます。
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