海外SEOとは?台湾SEOが注目される理由と成功の秘訣
近年、インバウンドや越境ECの売上増加のために自社のウェブサイトをグローバルに外国語に翻訳して構築・運用している日本企業が増加しています。
外国語サイト運用に関して海外SEOまたは多言語SEO、グローバルSEOを実施することで、ターゲットとする国のユーザーにウェブサイトを発見してもらいやすくなり、インバウンドや越境ECの売上増加に繋がります。
日本と海外では文化、言語、検索エンジン等の違いによりそれぞれ国や言語に適した対策を施す必要があります。
海外SEOを実施するにあたり「台湾」が注目されています。その理由は後述いたします。
この記事では台湾向けにSEOサービスを2010年から提供しているフレンド台湾が下記の質問にお答えいたします。皆さんのお役に少しでも立つことができれば、幸いです。
・海外SEOとは?
・台湾SEOが注目される理由
・日本と台湾のSEOの違い
・台湾の中国語SEOで成功する方法
海外SEOとは?
海外SEOとは海外市場に向けた検索エンジン最適化(SEO)のことです。多言語SEO、グローバルSEO(Global SEO)とも呼ばれます。
Googleなどの検索エンジンの検索結果において自社のウェブサイトを上位表示させることで、外国人に対してサービスや商品情報をより確実に届けることが目的となります。
具体的には英語、中国語、ヒンディー語、スペイン語など世界で話者の多い言語で対策することで大きな効果を期待できます。
世界の言語人口ランキング
上記のグラフは世界の言語人口ランキングトップ10です。(資料:WorldData.info,2023年11月)
中国語が13.5億人と世界No.1となっています。英語は6億人と米国、英国、カナダ、オーストラリアなど多数の国で使用されており事実上の世界言語となっています。
このようなランキングや自社がターゲットとする国を考慮した上で海外SEOの対策を施す必要があります。ターゲットが明確であればあるほど、対策がしやすく、成功にもつながります。
海外SEOのメリット
海外SEOには様々なメリットがあります。
集客の増加
海外SEOを成功させると、検索エンジンからの流入数やコンバージョンを増加させることができるため、インバウンド、つまり訪日外国人観光客の集客を増加させたり、越境ECの売り上げ増加につなげることができます。
継続的な費用が不要
テレビ広告やクリック広告(Google広告など)の場合は、継続的に費用が発生し、支払いを止めると、集客効果も0になってしまします。海外SEOの場合は一旦成功すれば長期的・継続的に効果を発揮するため、継続的な費用が不要でコストパフォーマンスの高いマーケティングといえます。
ブランディング効果
自社のサイトが海外のユーザーの使用する検索エンジンの上位に表示されることである程度の信用を得ることができ、海外ユーザーが良い印象を持ち、信頼を感じることにつながるためブランディング効果も期待できます。
海外SEOのデメリット
ターゲット言語と国の理解が必要
日本語のウェブサイトであれば、日本人がターゲットとなります。外国語、多言語でSEOを実行する場合、それぞれの言語、それぞれの国について理解する必要があります。
日本とは異なる文化、言語、習慣、行動パータンなどを総合的に理解、把握することで適切なマーケティングを実施することができます。この点は日本人をターゲットととしてマーケティングするより難易度が高くなります。自社の商品やサービスがターゲットとなる国の人々にとって魅力的かどうか測定したり、どのようなキーワードで検索するかを調査する必要があります。
運用コスト
海外SEOには当然ながら運用コストがかかります。ターゲットとする言語にウェブサイトを翻訳すること、多言語サイトの更新、サーバー、メンテナンス等の費用も必要になります。
海外SEOにおいて一番重要なのは海外向けのコンテンツ制作ですが、現地のSEOに精通したその言語のネイティブに制作を依頼する必要があり、そのコストが必要となります。
最近では生成AIや機械翻訳の精度は高まっていますが、海外SEOという目的を考えたときに、まだおすすめできない状況です。その理由は現状AIでは適切なキーワードの選定や配置、現地の人々が読みやすいコンテンツを制作するのが困難であり、人々が読みたいと思わないコンテンツを作成してしまうと、SEO上逆効果になってしまう可能性があります。見たくないのでウェブサイトからすぐに離脱し、検索エンジンからの評価にも影響してしまいます。
台湾SEOが注目される理由
前述のとおり多言語SEOを実施するにあたりターゲットとなる言語・国を明確にする必要があります。
海外SEO(多言語SEO)の中でも台湾SEOが注目されています。
台湾で使用される話し言葉は北京語(中国語)であり、基本的には中国語本土と同じです。書き言葉は台湾では中文繁体字が使用されています。(中国は簡体字)
1.インバウンド消費No.1
2023年に日本を訪れた台湾人数は420万人で消費額は訪日外国人の中で1位で台湾が中国を抜いて7,786億円となっています。(データ:観光庁 訪日外国人消費動向調査)
2023年の訪日台湾人一人あたりの旅行支出は18万7,921円で、2019年比で58.9%増となっています。
インバウンド消費No.1の台湾をターゲットとして台湾SEO強化を開始している日本企業が増加しています。
2.インバウンド増加で越境ECも伸びる
インバウンド訪日観光客数が増えると、越境EC市場も伸びる可能性が高いと言われています。
なぜなら旅行中に購入した商品を、帰国後にリピート購入する傾向があるからです。さらに日本で見つけた商品を手荷物として持ち帰るのではなく、帰国後に越境ECから購入するケースもあります。重い荷物を持ちながら旅行する必要がなく、より一層旅行体験を楽しむことができるため、このような方法は富裕層に人気があります。
台湾では「代理購入」のサービスの人気が非常に高く、日本語が分からないユーザーは「代理購入」サービスを利用することで日本の通常のECサイトから代理購入してもらい、さらに国際郵便で台湾へ送付してもらうことで日本の商品を購入しています。
またAmazon.co.jpなどのサイトは海外発送と中国語表示に対応しているため、日本のアマゾンを利用して越境ECを楽しんでいる台湾ユーザーも多数おります。
3.香港対策にもなる
前述のドーナツグラフでは台湾が訪日外国時消費額1位で7,786億円、5位は香港で4,795億円となっています。
香港では台湾と同じ中文繁体字が使用されているため、台湾SEOを実行することで香港SEOも同時に実行できてしまします。
実際にフレンド台湾の運営する中文繁体字ブログサイトは約20%が香港からのアクセスとなっています。
そのため台湾SEOを実行することで1位+5位=1兆2581億円の市場にアプローチが可能なため非常にコスパの良い対策ができます。
日本と台湾のSEOの違い
上記見出しは「日本と台湾のSEOの違い」と書きましたが、実は共通点が多いと言えます。
1.検索エンジン
台湾ではGoogleのシェアが92.2%と検索エンジン市場において支配的なシェアを誇っています。そのためSEO対策を考える際はほぼGoogle向けに対応することになります。
日本ではGoogleが76.5%となっており3/4以上のシェアを持っています。
日本と台湾の検索エンジンランキングについて下記の記事をご参照ください。
2.キーワード
台湾人が検索に頻繫に使用するキーワードも日本と類似する部分が多くあります。
例えばコンバージョンに繋がりやすいキーワードとして、「おすすめ」、「比較」、「価格」、「デメリット」などのキーワードがあります。台湾ユーザーも商品名に加えてこのようなキーワードを追加して検索しているため、台湾人が頻繫に使用するキーワードを理解することで効果的な台湾SEO対策ができます。
3.コンテンツ
台湾でもレビュー記事の人気が高く、「開箱」と書いて、開封レビューの記事が様々なインフルエンサーが投稿しています。
多数の写真とともに実際の使用感を消費者目線で記述した記事の信頼度が高く、SEOのコンテンツとして非常に有効です。
「ブログ」も台湾では重要なコンテンツとなっています。台湾ではプロのブロガー(パワーブロガー)が職業として根付いており、非常に高いページビュー数を得ています。
そのため企業ウェブサイトに中文繁体字で「ブログ」を運用することで台湾SEO対策を行うことができます。
台湾の中国語SEOで成功する方法
1.台湾人ネイティブの翻訳
同じ中国語でも中国大陸と台湾の人々が使用する中国語には違いがあります。語彙や習慣的な表現に違いがみられます。台湾人に向けてマーケティングする場合、台湾人ネイティブによる翻訳がベストです。中国大陸で使用される簡体字をツールを使えば、即時に繁体字へと変換可能です。ただ、前述の語彙や表現の変換は不可能なため、台湾人にとって不自然な感じがするコンテンツになってしまいます。
台湾では中国政府に関係した網軍(もうぐん、インターネットで工作をする者)による発言やコンテンツも存在しているため、大陸の人が翻訳した内容を繁体字へ変換した内容は、網軍による情報と誤解される可能性もあります。そのため台湾の中国語SEOで成功するには台湾人ネイティブによるコンテンツ制作や翻訳が重要であると言えます。
2.機械翻訳は使用しない
この点は海外SEO、日本SEOに共通ですが機械翻訳または生成AIによる翻訳では、現時点ではまだまだ不自然な文章しか作成することができません。不自然ということは人が読みづらいということです。せっかくウェブサイトにアクセスした人に機械翻訳の質の低いコンテンツを見せると離脱することになります。検索エンジンは離脱率を測定しており、離脱率が高いのは質の低いコンテンツという評価となり、SEO上マイナスとなってしまいます。そのため、SEOのためには手間暇がかかる人間のライターによるコンテンツ作成が重要となります。
3.台湾人ネイティブライターを起用する
上記の2点、「台湾人ネイティブの翻訳」、「機械翻訳は使用しない」をまとめると台湾人ネイティブライターを起用してコンテンツ制作を依頼するのが台湾SEO成功に一番安全で、効果的な方法であると言えます。
質の低いコンテンツを多数用意するより、質の高いコンテンツを数個用意するだけでも十分な効果を得ることが可能です。
通常、日本企業が台湾SEOを実施する場合、競合他社が少なく、またはほぼ存在しないため、ブルーオーシャン状態であり、確実に質の高いコンテンツを準備さえすれば、コンテンツの数に比例するように自然に自社サイトへの流入を増加させることが可能です。
フレンド台湾の台湾SEOサービス
フレンド台湾では2010年より、台湾向けのSEOサービスを提供しております。台湾在住歴10年以上の中国語ネイティブレベルの日本人スタッフがサービスを提供いたします。
御社に代わって台湾市場のキーワード分析と提案、中国語コンテンツ制作のお手伝いをさせていただきます。フレンド台湾の台湾SEOサービスではすべての料金を「公開」しております。2重価格は存在していませんので、安心してサービスをご利用いただくことができます。
またフレンド台湾ではインバウンド向けの施策も提供しており、インバウンド集客に特化した台湾向けインバウンドSEOの提供が可能です。
多くの海外SEO業者は幅広い国に対応するため、それぞれの国により密着したサービスの提供は難しいかもしれませんが、フレンド台湾では「台湾専門」でサービスを提供しておりますので、台湾現地から台湾に密着したSEOサービスを提供しています!